初めての身内の不幸をきっかけに実行したこと
12月某日、姻族にあたる身内に不幸があった。これまで他人の葬儀に参列したこともなければ親族も健在で、自分を含む誰かの死を意識することがほとんどない人生であった。遺された人間にできることは何だろう、何をしておけば家族の負担が減るだろうか。そういったことを初めて考えた私が、実行したことや実行する予定について記録する。
1.緊急連絡先の共有
万が一の時に連絡すべき人々を一覧化し、夫と共有した。具体的には双方の親族と勤務先の電話番号をまとめた。
2. 各種契約状況の共有
銀行口座、クレジットカード、iDeCo等の契約情報を一覧化し、前項同様に共有した。
名義人だけが管理する口座情報はもちろんリストアップしておくべきだが、ガス・電気といったライフラインの契約は影響範囲が家族にまで及ぶため特に重要だ。支払いを世帯主等に任せきりにしていると家族はどこの会社と契約しているか全くわからないため、契約先をしっかり把握しておく必要がある。これは紙面で明細が届かないことの弊害かもしれない。
3. 臓器提供意思表示
正確に言うと、これは身内を亡くす前にやったことだった。
新たな保険証が発行され受け取ったとき、保険証の裏面に記入した。意思表示をしておくと
①遺された家族に判断をゆだねることがないため、不用意に困らせることがない
②自分が亡くなってからも人の役に立てる可能性がある
というメリットがあると考えた。
4. 救命講習の受講
そばにいる誰かに万が一のことがあったとき、正しい知識があれば救える命があるかもしれないと思った。
私は心臓マッサージの方法やAEDの使い方がほとんど分からないため、そういったことを学べる講習を探した。すると、市が無料で講習を行っていることが分かったため予約をした。
心臓マッサージの方法やAEDの使い方だけを学べるコンパクトなコースもあったが、どうせならと1日コースを選択。存外予約が埋まっており、受講は来年2月と少し先になった。どういう人が受講するのだろうと思ったが、福祉系の職に就く人や警備員として働く人が受講するらしい。
5.精密検査の受診
これは私ではなく夫の話である。夫は過去に健康診断の心電図で引っ掛かり、再検査をしたことがある。再検査の結果、当時は所見なしとして終わったが、今回の親族の急逝をきっかけにリスクが高まった。検査をして何も分からなかったとしても、できることをやっておきたいと思い検査を申し込んだ。
故人の生前のころを思い出すとやり切れないが、こうして自分や家族の人生、その先の死と真正面から向き合いながら、少しずつ受け入れていければと思う。